糖質制限の最初の2週間に起きる体の変化 体重減少・だるさ・便秘の理由

糖質制限の最初の2週間に起きる体の変化 体重減少・だるさ・便秘の理由

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「糖質制限を始めたら1週間で2kg減った。でも次の週は全然動かない」「なんだか体がだるい」「便秘気味になった」。始めたばかりの頃、こうした変化に戸惑う人は少なくありません。

結論から書きます。最初の1〜2週間に体重が急に減るのは、多くが水分によるものです。だるさや便秘は、食べ方が切り替わる時期に起こりやすい変化です。どちらも、食べ方を少し調整すれば軽くできることが多くあります。この記事では、始めて間もない時期に体の中で何が起きているのかと、無理なく乗り切るための工夫をまとめました。

この記事のポイント

  • 最初の1〜2週間で減る体重の多くは、グリコーゲンと一緒に抜ける水分です。脂肪が減るペースは週0.5kg前後が目安です。
  • だるさ・頭痛・足のつりは、糖質を急に減らしたことや、水分・塩分が減ったことが関係する場合があります。減らし方をゆるやかにし、水分とおかずを足しましょう。
  • 便秘は、ごはんやパンを減らして食物繊維が不足するのが一因です。納豆、きのこ、アボカドなどで補えます。
目次

最初の体重減少は、おもに水分です

糖質を減らすと水分が抜けて体重が落ちるしくみの流れ図

糖質を減らすと、体はまず蓄えておいた糖を使います。この糖は「グリコーゲン」という形で蓄えられています。量は肝臓に約100g、筋肉に数百gです。

グリコーゲンは、1gあたり約3gの水と結びついて貯蔵されています。そのため、グリコーゲンが使われると水分も一緒に体の外へ出ていきます。

糖質を減らすと、インスリンの分泌も少なくなります。インスリンには、腎臓でナトリウム(塩分)を体に引き留める働きもあります。分泌が減ると、塩分と水分が尿に出やすくなります。

この2つが重なると、始めて数日〜2週間で1〜2kgほど体重が落ちることがあります。

脂肪が減るペースの目安

体脂肪1kgは約7,200kcalに相当するといわれます。消費より摂取が1日500kcal少ない状態が続くと、1週間で約3,500kcalです。脂肪にすると、およそ0.5kgになります。

つまり、最初の週に2kg減っても、そのすべてが脂肪ではありません。2週目以降に減り方がゆっくりになるのは自然な流れです。「失敗した」と考えず、1か月単位で見てください。

逆に、ごはんをしっかり食べた翌日に体重が1kg増えても、脂肪が1kg増えたわけではありません。糖と一緒に水分が戻っただけ、ということがよくあります。毎日の数字に一喜一憂せず、1週間の平均で比べるのがおすすめです。

だるさ・頭痛・足のつりが出たときは

味噌汁、焼き魚、青菜のおひたし、海藻、冷ややっこ、お茶の和食
写真はイメージです

始めて数日のうちに、だるさや頭痛、集中しにくい感じが出る人がいます。理由はひとつではありません。次のようなことが関係していると考えられています。

  • 体が、糖を主なエネルギーにする状態から、脂肪も使う状態に慣れるまで時間がかかる
  • 水分と一緒に、塩分(ナトリウム)やカリウムが失われる
  • ごはんを減らした分のおかずを足しておらず、食べる量そのものが減りすぎている

ロカボの範囲(1日70〜130g)で始めていれば、強い症状が出ることは多くありません。いきなり主食を全部やめたときに起きやすい傾向があります。

対処のしかた

  1. 減らし方をゆるめる:まず夕食のごはんを半分にするなど、1〜2週間かけて段階的に減らします。
  2. 水分をとる:水やお茶をこまめに飲みます。
  3. 汁物を1杯足す:味噌汁やスープで、水分と塩分を少し補います。ただし、高血圧で塩分制限をしている人や腎臓の病気がある人は、自己判断で増やさず医師に相談してください。
  4. 主食を減らした分はおかずで補う:肉・魚・卵・大豆製品を、毎食手のひら1枚分くらいとります。

足がつる(こむら返り)場合は、水分不足のほか、マグネシウムやカリウムの不足が関わることがあります。青菜、海藻、大豆製品、ナッツ、アボカドなどを意識してとりましょう。

症状が何日も続く、強い頭痛や動悸がある、といった場合は無理に続けず、受診してください。

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便秘は「食物繊維が減った」サインのことが多い

納豆やアボカドなど5品とごはんの食物繊維量を比べた棒グラフ

意外かもしれませんが、私たちはごはんやパンからも食物繊維をとっています。ごはん(精白米)150gには、糖質53.4gとともに食物繊維が2.3g含まれます。

主食を大きく減らして、そのぶん肉や卵だけを増やすと、食物繊維が足りなくなりがちです。食べる量が減れば、便のかさも減ります。

日本人の食事摂取基準では、成人の食物繊維の目標量は性・年齢によって異なり、およそ1日18〜22g以上とされています。糖質が少なく、食物繊維が多い食品で補いましょう。

食品 目安量 糖質 食物繊維
糸引き納豆 1パック(40g) 2.2g 2.7g
ブロッコリー(生) 60g 0.9g 3.1g
アボカド 1/2個(可食部70g) 1.6g 3.9g
おから(生) 40g 0.9g 4.6g
生しいたけ 3枚(45g) 0.7g 2.2g
参考:ごはん(精白米) 150g 53.4g 2.3g

上の5品をすべて食べても、糖質は合計6.3g、食物繊維は16.5gです。毎日すべてそろえる必要はありません。1日のうちに2〜3品を組み合わせるだけで、ごはん1杯分を大きく上回る食物繊維がとれます。

なお、急に食物繊維を増やすとお腹が張ることがあります。少しずつ増やし、水分も一緒にとってください。

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お腹がすく、体重が止まるときの見直しポイント

小盛りごはん、鶏肉のおかず、ブロッコリー、きのこ、海藻の定食
写真はイメージです

空腹がつらいのは、量が足りていないことが多い

糖質制限は、カロリーを我慢する食事ではありません。主食を減らしたのにおかずを増やさないと、エネルギーが足りずに強い空腹感が出ます。その反動で甘いものを一気に食べてしまうと、続けにくくなります。

目安は、毎食たんぱく質のおかずを1品、野菜・きのこ・海藻を1〜2品です。ごはんを完全になくすのがつらい人は、小盛りにする方法もあります。ごはん80gなら糖質は28.5gで、1食20〜40gの範囲に収めやすくなります。

体重が止まったときに確認したいこと

2〜3週間たつと、体重の減り方がゆるやかになったり、止まったりすることがあります。ここで糖質をさらに減らす前に、次の点を確認してください。

  • 調味料や飲み物の糖質:ケチャップ、ソース、甘いドレッシング、加糖のカフェオレなど
  • 「糖質が少ないから」と量が増えている食品:ナッツ、チーズ、揚げ物など、エネルギーが高いもの
  • 睡眠:睡眠不足は食欲に影響するといわれます
  • 測り方:同じ時間・同じ条件で測り、1週間の平均で比べているか

1日の糖質を70gより少なくすると、続けにくくなる人が多くいます。それで体重が早く減るとも限りません。まずは今の範囲のまま、食事の中身を整えるほうが現実的です。

始める前に医師に相談してほしい人

糖質制限を始める前に主治医に相談したい人の一覧

糖質制限は、体の水分や塩分、血糖値に影響します。次に当てはまる人は自己判断で始めず、主治医に相談してください。

  • 糖尿病の治療中の人:飲み薬やインスリンで血糖値を下げている場合、糖質を減らすと低血糖が起きることがあります。薬の調整が必要になる場合があります。
  • 腎臓の病気がある人:たんぱく質や塩分、カリウムの量に制限がある場合があります。
  • 高血圧や心臓の病気で、塩分や水分の制限がある人
  • 妊娠中・授乳中の人、成長期の子ども

持病がない人でも、冷や汗、手の震え、強い動悸、めまいなどが出たら、いったん中止して受診しましょう。

よくある質問

尿や息のにおい(ケトン体)が気になります。大丈夫ですか?

糖質を減らすと、脂肪が分解されるときにケトン体がつくられ、尿や息に少し出ることがあります。1日70〜130gのゆるやかな範囲なら、多くの場合は大きく増えません。ただし、糖尿病の治療中の人、とくにSGLT2阻害薬を使っている人は、ケトアシドーシスに注意が必要とされています。吐き気や腹痛、強いだるさがあれば早めに受診してください。

甘いものが無性に食べたくなります。

始めて1〜2週間は、習慣として甘いものが欲しくなることがよくあります。まず、食事のたんぱく質と量が足りているかを確認しましょう。どうしても欲しいときは、無糖ヨーグルト(100gで糖質4.9g)やチーズを少量とる方法もあります。完全に禁止にせず、食べるなら食後に少しだけにすると、気持ちが楽になります。

体重は毎日測ったほうがいいですか?

毎日測るのは悪いことではありません。ただ、1日で1kg前後動くのはよくあることです。朝起きてトイレのあとなど条件をそろえ、1週間の平均で比べてください。月に1回、おへその高さで腹囲を測るのも、脂肪の変化を見る手がかりになります。

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まとめ

糖質制限を始めた直後の急な体重減少は、多くがグリコーゲンと一緒に抜ける水分です。脂肪が減るペースは週0.5kg前後を目安に、1か月単位で見てください。

だるさや頭痛は、減らし方をゆるめ、水分とおかずを足すことで軽くなる場合があります。便秘には、納豆、ブロッコリー、アボカド、おから、きのこなど、糖質が少なく食物繊維が多い食品が役立ちます。

最初の2週間を過ぎると、体も気持ちも新しい食べ方に慣れてきます。1食20〜40g、1日70〜130gの範囲で、焦らず続けていきましょう。

※糖質量は「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」や各社の公表値をもとにした目安です。食材の種類や調理法で変わります。持病のある方、治療中の方、妊娠中の方は、食事制限を始める前に医師に相談してください。

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